AIエージェントとは?チャットAIとの違いをわかりやすく解説
AIエージェントとは何かを、これまでの「相談するAI」ことチャットAIとの違いから、部下への頼み方の例えを使ってやさしく解説します。小さな会社での使い方の目安も紹介します。
AIのはじめ方この記事で分かること
- 「AIエージェント」とは何か、これまでの"相談するAI"とどう違うのか
- なぜ今、AIエージェントという言葉をよく聞くようになったのか
- 自分の会社の仕事で、AIエージェントをどう使えそうか
チャットAIとAIエージェントの違いをひと言で言うと
最近、「AIエージェント」という言葉をニュースやSNSで見かけることが増えました。これまでよく使われていた「AIチャット」(質問を入れると答えを返してくれるAI)と、何が違うのでしょうか。
ひと言で言うと、チャットAIは「相談相手」、AIエージェント(自分でいくつかの作業を順番に進めてくれるAI、という意味の言葉です)は「頼みごとを進めてくれる担当者」に近い存在です。
チャットAIに「このメールの文章を考えて」と頼むと、文章の案を1つ返してくれます。そこから先、その文章をメールソフトに貼る、宛先を確認する、送るという作業は、自分でやる必要がありました。何かを頼むたびに、こちらが次の指示を出し直す、というやりとりが基本の形です。
一方でAIエージェントは、「このお客さまにお礼のメールを送っておいて」のようにゴール(目的)を伝えると、文章を考えるだけでなく、必要な作業をいくつか自分で判断して進めようとします。相談して終わりではなく、頼まれた仕事そのものを前に進める、という違いがあります。
「相談する」から「頼んで任せる」への変化
この違いは、AIの技術がどんどん賢くなった、というだけの話ではありません。使う側の私たちの関わり方が変わってきている、という変化でもあります。
これまでは、「1つ質問する → 1つ答えが返ってくる」のやりとりを何度も繰り返しながら、最後は自分で作業をまとめる、という使い方が中心でした。AIエージェントの考え方では、「最終的にこうなってほしい」というゴールだけを伝え、途中の進め方はAIにある程度任せる、という関わり方になります。
お店の仕事でたとえると、レジ打ちだけを頼むのと、「今日の開店準備をお願い」と頼むのとの違いに近いかもしれません。開店準備には、レジを開ける・商品を並べる・看板を出すなど、いくつもの小さな作業が含まれます。1つずつ指示を出さなくても、ゴールを伝えれば必要な作業を組み立てて進めてくれる、というのがAIエージェントの考え方です。
BUILDO部下への頼み方で考えると分かりやすい
この違いは、職場での頼み方にたとえると、もっと分かりやすくなります。
新しく入ったばかりのスタッフに仕事を頼むときは、「この文章を直しておいて」「ここだけ計算して」のように、1つずつ具体的に指示を出すことが多いはずです。相手がまだ仕事の全体を分かっていないので、細かく伝えないと、思っていたものと違う結果になってしまうかもしれません。これはチャットAIへの頼み方に近い形です。
一方で、長く一緒に働いていて仕事の進め方が分かっているスタッフには、「今月のお客さまへのお礼連絡、よろしく」のように、ゴールだけを伝えて、途中の進め方は任せることがあります。もちろん、最後に「これで送っていい?」と確認を取ってもらう場面もあるはずです。AIエージェントへの頼み方は、この後者の関わり方に近いイメージです。
ゴールを伝えるだけで仕事が進む分、頼むほうは楽になりますが、「どこまで自分の判断で進めていいか」「どこで一度確認を求めるべきか」を、最初にきちんと決めておく必要がある、という点は、人に仕事を任せるときとまったく同じです。相手がAIであっても、何も決めずに丸ごと任せることはおすすめできません。
AIエージェントが向いている仕事・向いていない仕事
AIエージェントは何でも任せられる、というわけではありません。向いている仕事と、まだ人の判断を挟んだほうがいい仕事があります。
- 向いている仕事の例: いくつかの資料から情報を集めて1つの表にまとめる、決まった形式の文章を何件も作る、調べものの下調べを進める
- 人の確認を挟んだほうがいい仕事の例: お客さまに実際に送る文章の最終チェック、SNSへの投稿、お金に関わるやりとり
OLIVE小さな会社ほど試しやすい理由
AIエージェントは、大きな会社だけのものではありません。むしろ、担当者が少なく、1人がいくつもの仕事をかねている小さな会社のほうが、「このゴールまでまとめて進めてほしい」という頼み方が役に立つ場面が多いとも言えます。1つの作業ごとに細かく指示を出す時間が取りにくいからこそ、ゴールだけ伝えて任せる関わり方が合っている、ということです。
専門のSNS担当者を雇う時間もお金もかけられない、という会社ほど、「細かいやり方は任せて、ゴールだけ伝える」関わり方がぴったりくる場面が多くなっていきます。最初から完璧な頼み方を目指さなくても大丈夫です。小さなゴールから任せてみて、出てきた結果を確認しながら、少しずつ任せる範囲を広げていくくらいの気持ちで十分です。
使うときに気をつけたいこと
AIエージェントに仕事を任せるときも、人に仕事を任せるときと同じように、最初に決めておきたいことがあります。
- どこまでAIの判断で進めてよいか、最初に決めておく
- お客さまに関わる大事な情報(個人情報など)を、むやみに入れない
- 最後に人が内容を確認してから、外部に送る・公開する
- うまくいかなかったときに、誰が確認して直すかを決めておく
これは、AIエージェントが信用できないから、ということではありません。新しく入ったスタッフに仕事を任せるときも、最初から何もかも自由にやってもらうのではなく、確認のタイミングを決めておくのと同じ考え方です。PANDAでも、内見パンダ(自社の不動産SNSアカウント)の運用でAIを使っていますが、AIが作った下書きを人が確認してから外に出す、という順番は必ず守るようにしています。
はじめて任せるときほど、「ここまでは自分の判断で進めてよい」「ここからは必ず報告してほしい」という線を、最初に短くまとめておくと安心です。この線引きは一度決めたら終わりではなく、慣れてきたら少しずつ見直していくものだと考えておくとよいでしょう。
WOLFYまとめ
- チャットAIは「相談相手」、AIエージェントは「頼みごとを進めてくれる担当者」に近い存在
- ゴールを伝えると、途中の作業をAIがいくつか自分で判断して進めてくれる点が違い
- 向いている仕事・人の確認を挟みたい仕事を分けて考えるとよい
- どこまで任せるか、どこで確認するかを先に決めておくのは、人に仕事を任せるときと同じ

